
腋臭症(わきが)
腋臭症(わきが)
汗をつくる汗腺にはアポクリン腺とエクリン腺の2種類あります。
エクリン腺は全身に存在し、さらさらした臭いの伴わない汗です。
アポクリン腺はわき・下腹部・乳首・耳など限られた部位に存在し、その汗は腋臭症の原因となります。
腋臭症(わきが)は、ワキの皮下にあるアポクリン腺からの汗が皮膚表面の細菌と反応することで特有の臭いを放ちます。
腋臭症の方は耳垢(みみあか)がじめじめしたり、シャツに黄色くシミがつくなどの症状がある方が多いです。
腋臭症は、仕事・部活動や電車移動など社会生活するうえで心の負担となりやすい疾患です。
アポクリン腺はだれにでも存在していますが、腋臭症の方はアポクリン腺が発達している・皮膚の常在菌にコリネバクテリウム属が多いなどの特徴があります。
「アポクリン腺からの汗」+「皮膚の常在菌」によりにおいが発生するので、対策は「菌を抑える」か「アポクリン腺を除去する」ことになります。
静菌・殺菌作用を持つデオドラント製品での使用でも日常生活で対応できない場合には、アポクリン腺を除去する手術(皮弁法・剪除法)が適応となります。
直視下にアポクリン腺を確認しながら、腋毛の生えている範囲全体でアポクリン腺を除去します。
実際にアポクリン腺を見ながら切除するため効果が高い方法です。
術後2週間で抜糸となりますが、それまではわきを横までひろげることはできません。
日常生活において手をあげられないため、着替えなど苦労する時期となります。
お仕事やご家庭の状況によっては片側ずつの手術をおすすめいたします。
しわに一致するため半年程度で白く目立ちにくい線となりますが、ケロイド体質の方は経過のフォローが必要です。